ふらっと訪れた町中華のメニューを見ると、「クラフトビール」の文字が。とりあえず、ラーメンと半チャーハンのセットを注文することは決めていたけど、「ビール」という表記以外に「クラフトビール」と書かれているのを見て、ちょっとわくわくしてしまった自分がいます(ちなみに「ビール」は『晴れ風』でした)。
黒いのと白いのが飲める町中華
ビールをいろいろ飲むようになり、ビールの面白さに気づき、ビールのライターになりたいと思ったのが15年くらい前。その頃は、スーパーやコンビニでも買える銘柄は限られていました。大手ビール以外に『よなよなエール』があればラッキーという感じ。今ではスーパーやコンビニでもいろいろな銘柄が買えるようになってきましたよね。
15年くらい前は、「ビール専門店以外でも、もっといろいろな種類のビールが飲めればいいのに」と思っていました。そこから徐々にビールの種類が町中で見られるようになってきて、タップマルシェの登場がさらに追い風となったように思います。
この町中華のお店でも、タップマルシェが置いてあるのが目に入りました。といっても、どんな銘柄を出しているのかはわからないので、店員さんに銘柄を聞いてみると…。
「えーとね、なんだっけ、黒いのと…白いのがあるよ!」
という回答。
「じゃあ、白いのをください」
と注文すると、店員さんがタップマルシェからスプリングバレーブルワリーの『シルクエール 白』を手際よく注いで持ってきてくれました。店員さんが、店内に貼ってあった『シルクエール 白』のポスターを指差しながら、「これね」と。
黒いのっていうのはスプリングバレーブルワリーの『Afterdark』なんでしょうね。たぶん。確認してないですけど。
いかにも町中華という店内に置かれている、スプリングバレーブルワリーの専用グラス。ちょっとした違和感がありつつも、15年前に求めていた世界はこういう形で現実になったんだなあと思いながら、『シルクエール 白』を飲みました。
これが15年前に期待していた未来
ちょっと前の『BRUTUS』でも「中華な気持ち」という特集をやっていて、そこにもいろいろなビールを出す中華料理屋が紹介されていましたし、15年前からちょっとずつ世の中は変わってきたんだなあ、と。
それと、すごくよかったなと思うのが、店員さんの
「えーとね、なんだっけ、黒いのと…白いのがあるよ!」
という回答。別に銘柄を正しく言えなくてもいいし、味わいや由来などを詳しく伝えられなくてもまったく問題ないんですよね。黒いのと白いのというだけで、ざっくりとした特徴を捉えてる。
こんな感じがいいんですよ。
さらに15年後はもっと変わってるかもしれないですけどね。